「NISA推し」の本当の理由とは?制度の裏にある国の思惑と“考える力”を磨く視点

この記事は約8分で読めます。
スポンサーリンク

▷この記事で伝えること

  • 日本が「NISA制度」をここまで推進する“明確な理由”と“本音”
  • 海外の制度と何が違うのか
  • 実際にどれくらい使われているのか(数字で分析)
  • 私たちはこの制度とどう向き合えばいいのか?

スポンサーリンク

1. なんでこんなに「投資しよう」って言ってくるの?

2024年、NISAは制度が抜本的に拡充され、
・年間360万円まで投資可能(すべて非課税)
・つみたて/成長の2枠併用OK
・非課税期間の「無期限化」
という破格の内容に生まれ変わりました。

SNSではこうした声も:

「投資なんて怖いのに、なんで国が急に『やれ』って言ってくるの?」

「税金かからないとか、なんか裏あるんじゃないの…?」

その感覚、まったくもって自然です。

制度をよく知らない人にとって、「非課税」と聞くだけで逆に怪しく感じるのも無理はありません。
ですがこの制度、実は**“国が必死にならざるを得ない理由”**が背景にあります。


スポンサーリンク

2. そもそもNISAって何のために作られたの?

🧩 公的に語られるNISAの狙い(金融庁)

  • 国民の老後資産形成の支援
  • 長期的な資産運用の裾野拡大
  • 現預金に偏った家計の構造を転換
  • 投資教育と金融リテラシーの普及促進

こう並べるとキレイに聞こえますが、
要するに、

「貯金だけじゃ国もあなたも危ないから、少しずつ投資してくれない?」

というメッセージです。


スポンサーリンク

3. 「老後は2000万円必要」ショックが残した影響

2019年、金融庁が発表した報告書の中でこう書かれました:

「平均的な高齢夫婦でも、老後に約2000万円の赤字が生じる可能性がある」

──いわゆる「老後2000万円問題」です。

これをきっかけに、国民の間には2つの反応が起きました:

  • 怒り:「え?じゃあ年金だけじゃ足りないってこと?」
  • 不安:「投資とかやらないと、もう老後生きてけないの?」

この時点で、NISAという制度はすでに始まっていましたが、
一気にその存在感が強まったのは、この“老後への危機意識”が広まった瞬間です。


スポンサーリンク

4. 裏にある政府の“本当の焦り”

💡なぜここまで急いで投資を促すのか?

答えは簡単で、「お金が回っていないから」です。

  • 日本の家計金融資産は2000兆円以上(世界屈指)
  • そのうち 半分以上が現金・預金 に滞留している
  • つまり、経済を回す血液が“動いていない”

さらに加えて、

  • 年金制度はすでに限界が近い
  • 少子高齢化で税収構造が歪んでいる
  • 金融所得課税はまだ強化できず(選挙的に難しい)

という「にっちもさっちもいかない構造」に陥っている日本経済。

政府としてはこう考えています:

「国民のお金を“動かさずに”眠らせているわけにはいかない」


スポンサーリンク

5. 海外では当たり前?NISAのモデル「ISA制度」とは

実はNISAの原型は、イギリスのISA(Individual Savings Account)制度です。
1999年から導入されたこの制度では:

  • 年間£20,000(約370万円)まで投資が非課税
  • 利益・利息・配当すべて免除
  • 投資信託/預金型の口座選択も自由

この制度はイギリス国民の間で高い支持を受け、広く定着しています。

NISAはこの仕組みを模倣して導入されました。
金融庁の関係者や野村総研の分析では、明確に「ISAがモデルである」と示されています。


スポンサーリンク

6. 日本はなぜ“投資版ISA”を選んだのか?

その背景には、日本特有の構造的問題がありました。

日本の問題海外との差
家計資産の預金比率が高すぎる米国は13%、日本は52%
投資経験者が極端に少ない米では株式投資が国民的文化
投資=ギャンブルという意識が強いイギリスでは“節税の常識”として浸透
老後資金を年金で賄う前提が崩れつつある欧米では自分で備えるのが前提

日本がISAではなく401(k)型(米国)を選ばなかったのは、
“老後専用”という限定制度ではなく、広範に資金を動かす「投資習慣改革」の制度にしたかったからです。


スポンサーリンク

7. 制度設計ににじむ「投資促進」の意志

NISAの制度設計は、よく見ると非常に「政治的」かつ「心理的」に巧妙です。

✅ 非課税期間の“無期限化”

→ 「いつ利益を出してもいい」「焦らなくていい」というメッセージ
→ 投資初心者が“入ってきやすい”工夫

✅ 成長投資枠とつみたて枠の“併用可能化”

→ 保守的な投資(つみたて)とチャレンジ型投資(株式等)を両立
→ あらゆる世代をターゲットに

✅ 年間上限360万円(総枠1800万円)

→ 実は富裕層にも魅力的な制度
→ 資金を動かすインセンティブとして強力

これらは単なる“税制緩和”ではなく、国民の行動を変えるための心理設計と考えられます。

スポンサーリンク

8. 制度は実際に“使われている”のか?

「制度は立派でも、使われていなければ意味がない」──
この点に関して、日本ではかなり“前向きな数字”が出てきています。

📊 明治安田総研や野村総研の調査から

  • 2025年3月末時点で、NISA累計買付額は59.2兆円
     → 政府の「2027年までに56兆円」目標を、2年前倒しで達成
  • 口座数は2,646万件超(18歳以上の4人に1人が保有)
  • 2024年の1年間だけで、**前年比+49.3%**という急増

中でも目立ったのが、

  • 「つみたて枠」でeMAXIS SlimやSBI・Vシリーズなど、長期投資型ファンドへの継続積立
  • 「成長投資枠」で、トヨタやソニーなどの日本株購入が増加
  • さらに、ETF(上場投資信託)にも資金が流入

──つまり、制度だけでなく**実際に投資を始めた人が“確実に増えている”**のです。


スポンサーリンク

9. 実際にNISAを使った人の声(体験談)

◎ 主婦Aさん(30代・投資経験ゼロ)

「きっかけは、子どもの教育費を少しでも備えたくて。
ネットでつみたてNISAを知って、まずは月1万円から。
思ってたより増えるし、何より“意識”が変わったのが大きい。」

→ 結果として+8.7%のリターン。
→ 貯金と違って“お金を育てる感覚”が得られたという声が印象的でした。


◎ フリーランスBさん(40代・自営業)

「老後は年金がほぼ当てにならないと思って、自分で備えるしかない。
成長枠では個別株にチャレンジ。もちろんリスクはあるけど、
節税効果が高くて納得して続けてる。」

→ 投資と節税を両立させる中で、「納税の哲学も変わった」というコメントも。


スポンサーリンク

10. 海外ではどう評価されているのか?

アメリカの投資信託協会(ICI)は、2025年の報告書でこう記しています:

「日本のNISA制度は、非課税投資枠を制度的に拡大させた成功モデルとして評価できる」
「英国ISA、スウェーデンISKと並び、世界的な参考事例になり得る」

また、欧州連合(EU)では、「ESIA(欧州統一非課税口座)」構想の設計において、
NISAの「長期・少額・非課税」モデルが検討材料として引用されています。

つまり、日本のNISAは国内向けだけでなく、制度輸出の一種として国際的にも注目されているのです。


🔍 もし裏があるとしたら

  • 制度で投資が広がれば、証券会社・金融業界が潤う
  • 経済の好循環が起きれば、株価が上がる → 政府支持率も上がる
  • 投資によって得た収入があると、将来的に金融課税強化の余地も生まれる

つまり、「短期的には得でも、長期的に見れば国にも得がある」という構造です。
ただし、それは**“仕組みとして健全に動いている限り”の話**。


💬 それでも、NISAを「使えるうちに使う」という考えもある

税制優遇制度というのは、政治的なタイミングで簡単に改変・廃止されるものです。
実際、旧NISA・つみたてNISAの時代でも制度変更は何度もありました。

非課税は「今が最大値」であり、未来は不明です。
ならば、自分に合った形で「部分的にでも使ってみる」価値は十分にあると考えています。

スポンサーリンク

補足:NISAは「万全な安心策」ではない

  • 暴落時には資産が大きく目減りする可能性がある以上、非課税とはいえ元本保全は保証されません。
  • 1980–90年代の日本市場のように一度崩れると回復に数十年かかるケースもあり得ます。
  • ドルコスト平均法(つみたてNISA)など長期積立投資は、下落時に有利に働く可能性がある一方、投資する時点が高値圏だと回復に時間がかかることに注意が必要です。

スポンサーリンク

結論:NISAを利用するなら“暴落対策”も合わせて考えよう

  • 市場は常に不安定であり、NISAの非課税メリットは大きい一方で、暴落時の痛手も受け入れる覚悟が必要です。
  • 長期・分散・積立という本質は不変。だが、「安全ではない」という前提のもとで制度を利用し、時と場合によっては一時的に購入を控えたり、資産配分を調整したりする柔軟性も重要です。

スポンサーリンク

🎯まとめ:NISAは“使い方の正解”ではなく、“考え方のきっかけ”

最後に強調したいのは、
「NISAは誰もが絶対使うべき制度」ではなく、
「NISAは“お金との向き合い方”を見直す機会」だということです。

貯金だけが安心ではない時代、
投資が怖いという感情も正しい、
その上で「どう選ぶか」を問われているのが、いまの私たちです。

スポンサーリンク

🔗参考・出典リンク

タイトルとURLをコピーしました