「エコー写真が売られていた」──メルカリ出品禁止から考える“命の画像”の取り扱い方

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1. 突然の「禁止」に戸惑う声多数

2025年8月。
フリマアプリ「メルカリ」は、ある重大な方針を発表しました。

『胎児エコー写真』の出品を全面的に禁止します。

メルカリやメルカリShops上では、9月1日から順次、これらの出品物が削除対象となるとのこと。
SNSでは瞬く間に話題となり、

  • 「なんで?記念に買って何が悪いの?」
  • 「他人のエコー写真って需要あるの?」
  • 「詐欺対策って本当?」

など、さまざまな意見が飛び交いました。


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2. なぜ禁止された? メルカリ公式の説明

メルカリは公式ブログ「メルカリびより」で、今回の措置について次のように説明しています:

「胎児のエコー写真や、これに類する商品は、出品ガイドラインで禁止される出品物に該当します。」

そして、「人の身体に関わるもの」「プライバシー・センシティブな内容に関するもの」は、以前から禁止カテゴリに含まれており、その一環で今回のルール強化に至ったとのことです。

さらに、購入後の使い道が不明瞭であることも懸念されているとの補足も。


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3. 実は取引されていた“偽エコー写真”の実態

信じられないかもしれませんが、胎児エコー写真は実際にメルカリ上で多数取引されていた過去があります。

  • 出品タイトル例:「本物そっくり!リアルエコー加工」「双子妊娠風にカスタムできます」
  • 販売価格:600〜6,000円
  • 出品数:約60件以上(2025年7月某時点の調査)

販売者は、「彼氏を驚かせるため」「友達をドッキリさせたい人へ」などと説明をつけており、冗談やジョークグッズとして売っていたようです。

しかしこの“冗談”が、後述するように大きな社会問題へと発展していきます。


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4. 被害者の証言:偽妊娠詐欺で金銭被害

2024年〜2025年にかけて、**「偽妊娠詐欺」**というワードがSNSや報道に頻出するようになりました。

これは、交際相手に「妊娠した」と偽って金銭を要求する手口です。
その際に、偽の胎児エコー写真を“証拠”として提示するケースが報告されています。

実際にあった被害例:

  • 交際中の男性が「妊娠したから中絶費用が必要」と言われ、30万円以上を振り込んだ
  • 数ヶ月後、相手のSNSに“別の彼氏との旅行投稿”が載り、妊娠も嘘だったことが発覚

このような詐欺は「恋愛感情+罪悪感」を悪用する点で非常に悪質で、警察庁にも2024年下半期だけで123件の相談が寄せられています。


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5. 法的にはどうなる? プライバシーと肖像権

胎児エコー写真には、以下のような法的問題が複合しています。

論点内容
プライバシー権胎児の映像は親の一存で公開されるが、本来は個人の身体情報
肖像権胎児も“個人”である以上、肖像の権利を持つ可能性が議論されている
個人情報保護法病院名・母体情報が写り込んでいる場合、法的に守られるべき情報が含まれる可能性

また、加工済みとはいえ“本物風”に作られた偽エコーも、「虚偽の文書」として詐欺の道具になり得るため、メルカリ側の対応は社会的にも理解されやすいものと考えられます。


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6. 【考察①】なぜ「エコー写真」が売れるのか?

ここからは考察パートです。
正直、多くの人は「エコー写真なんて売って誰が買うの?」と思ったかもしれません。

しかし、

  • 恋人へのドッキリ(=愛情確認)
  • SNS用のネタ(“自分妊娠しました”と投稿して反応を見る)
  • 相手を縛るための「偽の証拠」

など、「軽い気持ち」「場を盛り上げたい」という目的で購入されるケースが増えていたようです。

つまり、命に関わる画像が“ネタ”として消費されていたのです。

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7. 【考察②】プライバシーが「商品」になる時代

私たちは今、プライバシーや個人性そのものが“売れる”時代に生きています。

胎児のエコー写真は、その象徴的な一例です。

  • まだ生まれていない命
  • 体の一部の映像
  • 本人の同意がとれない

それなのに、加工されたり、売買されたり、SNSでネタになったりしています。

これは、**「生まれていない存在の人格はどう扱われるべきか」**という深い倫理的問いにもつながります。

また、親にとっては「記念」であっても、赤ちゃん本人にとってはどうでしょうか?

もし成長して自分の胎児時代の画像が知らない他人のSNSに出回っていたと知ったら、どう感じるでしょうか。


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8. 【考察③】プラットフォームの責任と、私たちの選択

今回、メルカリは自主的に「削除・禁止措置」を講じました。
これはある意味、プラットフォームの責任を果たした動きといえるでしょう。

しかし本質的な問題は、「誰かが売って、誰かが買っていた」という事実にあります。

たとえ禁止されても、以下のような抜け道は常に存在します。

  • 「妊婦向けイメージ」として画像だけを売る
  • 加工済みのエコー写真テンプレートを提供する
  • 個人でSNS上にアップしてしまう

つまり、**ルールではカバーしきれない“使う側の倫理”**が問われているのです。


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9. 他にもあった? 類似の出品禁止例

胎児エコー写真に限らず、以下のようなものも過去に出品禁止となっています。

事例理由
陽性妊娠検査薬偽装妊娠詐欺に使われる恐れ
母子手帳のコピー偽装・不正利用のリスク
骨壺や位牌(いはい)遺品売買として倫理的に問題があるため
保険証や医療系IDカード個人情報の悪用防止

このように、センシティブな個人情報や命に関わる対象は取引できない時代へと変わってきています。

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🔒 補足:実は「犯罪」にもなり得る行為です

「たかが画像」「ドッキリのつもりだった」――
そう思っていても、胎児エコー写真の加工・販売・悪用は、場合によっては立派な犯罪になる可能性があります。

たとえば、次のようなケースでは以下の罪が成立するおそれがあります:

行為法的リスク説明
偽のエコー写真で「妊娠したからお金が必要」と請求詐欺罪(刑法246条)他人を騙して金銭を得た場合に適用。中絶費用を口実にした金銭要求など。
他人のエコー写真を無断でネットに出品プライバシー侵害/名誉毀損病院名・名前・日付などが写っている場合は特に注意。
本物風の加工エコー画像を販売私文書偽造罪(刑法159条)写真でも「証拠書類」のように見せて使った場合は文書扱いになる可能性。
偽エコーで交際相手に結婚・交際を迫る強要罪・恐喝罪感情や義務感を利用して金銭や関係を迫ると、刑事罰対象になることも。

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✅ 「ただの画像」の裏にある重大な責任

胎児エコーは、命のはじまりを記録した大切な画像です。
それを虚偽の目的で使えば、相手の感情・金銭・人生そのものを揺るがす行為に直結します。

こうした法的リスクがあるからこそ、メルカリのようなプラットフォームでも「禁止出品物」に定められ、取り締まりの対象となったのです。


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10. 結論:軽い気持ちで扱えない「命のかけら」

今回のメルカリによる禁止措置は、ただの“ルール変更”ではありません。
それは、「命や家族というものを、どう社会が扱うか」という問いでもあります。

エコー写真は、誰かの命のはじまり。
それを「面白そう」「ウケるから」といった理由で加工し、売買することが許されるのか?

一人ひとりが「これは商品として扱っていいのか」を考えることで、倫理あるデジタル社会の一歩を作ることができるのかもしれません。


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🎯まとめ:この件から学べること

  • メルカリは2025年9月から胎児エコー写真の出品を禁止
  • 背景には妊娠詐欺や虚偽利用の問題がある
  • 本人が同意できない“命の記録”は慎重に扱う必要がある
  • SNS・フリマアプリ時代の私たちは「見せる自由」と「守る責任」の両方を持つ
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