1. 複数の人気タイトルで接続障害、復旧は調査中
2025年9月18日午前10時ごろから、Cygamesが運営する複数のモバイル/ブラウザゲームにて大規模なアクセス障害が発生している。
影響を受けていると確認されたタイトルには以下が含まれる:
- ウマ娘 プリティーダービー
- グランブルーファンタジー
- アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ
- プリンセスコネクト!Re:Dive
- 神撃のバハムート
これらのゲームでは、ログイン不可やプレイ不能、通信エラーなどが報告されており、公式アカウントも障害発生を認めている。
現在、**原因は「調査中」**とされており、復旧時期は未定。ユーザーの間では「クラウド側の障害ではないか」「イベント直前でアクセスが集中したのでは」といった推測が飛び交っているが、公式には詳細はまだ明かされていない。
2. 背景:Cygamesのインフラ構成とは?AWSだけではない複合体制
サイゲームスは、国内最大級のゲーム開発会社であり、人気タイトル群を支える強固なインフラ体制を築いている。
その中心にあるのが クラウドサービス(AWS)と自社サーバーのハイブリッド構成だ。
■ AWSの利用実態(公式発表より)
Cygamesは複数の講演や技術ブログにて、AWS(Amazon Web Services)を部分的に活用していることを明かしている。
特に以下の用途での使用が確認されている:
- ゲームログの大量収集(S3 / Lambda / ECS)
- 負荷分散や一部バックエンドAPI処理
- 可用性向上のためのマルチAZ構成
たとえば、『Shadowverse』では1日あたり14TB以上のログをAWS上で処理しており、DAUの急増にも対応できる設計がなされている。
一方で、ゲーム本体の対戦サーバーや通信基盤については、オンプレミス(自社設置)型のサーバー運用も併用しており、独自のロードバランサやシャーディングDB構成も使われている。
このように、Cygamesのサーバー基盤は「全てクラウド」ではなく、高い可用性とスケーラビリティの両立を目的とした複合型アーキテクチャを採用している。
3. 過去の類似障害:2019年〜2021年にも同様のパターンが
今回の障害は突発的に見えるが、CygamesあるいはAWS東京リージョンを巡る過去の事例を振り返ると、共通点が見えてくる。
■ 2021年7月:Cygames複数タイトル同時障害
2021年7月8日夜、ウマ娘やプリコネ、グラブルを含む複数タイトルが同時に接続不能となる障害が発生。
この際、公式は「データセンターの設備障害」が原因と発表した。クラウド単体ではなく、物理インフラ(電源・空調・通信)も関与していることが示唆されていた。
■ AWS側の障害例(2019年・2025年)
- 2019年8月:AWS東京リージョンで冷却装置トラブルが発生し、複数サービスがダウン。
- 2025年4月:東京リージョン内のアベイラビリティゾーン(AZ)が電源遮断で約1時間停止。ゲームや決済にも影響。
これらはCygamesが直接関与していたかは不明だが、AWS東京リージョンを利用する多くのゲームが同様の影響を受ける可能性がある。
4. ユーザーが注意すべきポイント:今できる対処と安心材料
今回の障害において、ユーザーが冷静に対応するために知っておきたいことを以下にまとめる。
✅ よくある誤解とその訂正
| 誤解 | 実際は… |
|---|---|
| スマホを再起動すれば直る? | 通信元のサーバーが落ちているため、ユーザー側では基本的に対処不可。 |
| 自分の回線が悪いのでは? | 複数タイトル同時発生=個別の通信環境の問題ではない。 |
| アカウントが消えたかも? | Cygamesは大規模ログ/DBを冗長管理しており、基本的にデータロストは起きにくい設計。 |
✅ 復旧までに注目すべき情報
- 各公式Xアカウントの投稿頻度と文言の変化
- 「調査中」→「一部復旧」→「順次対応中」などの文言が出始めたら回復に向かっているサイン
- 「AWS」「クラウド障害」「データセンター障害」などの語が公式から出た場合、構造的原因が明らかになっている可能性あり
5. 今後の見通しとまとめ:復旧に向けて信頼できる兆しも
Cygamesは過去にも、数時間〜半日での復旧実績がある。
特にログデータの処理体制やインフラの冗長化については、社内で積極的な投資と構築がなされている。
今回のような「複数タイトル同時障害」の場合、単一のアプリの不具合というより、クラウドサービスまたは共通インフラ層での障害が濃厚だ。ユーザーができることは限られているが、今後の公式アナウンスに注目し、冷静に見守るのが最善だろう。
特に、公式サイトや技術ブログで「原因説明」「再発防止策」が公開された場合、再発リスクや構造的背景を理解する手がかりにもなる。
